September 15, 2002
Shokunin

たくさんの食材と飲み物がそろう、東麻布のスーパーマーケットに行ってきました。ガイジンもよく来るスーパーなので、サイズも大きく、種類も豊富で、買い物しているだけで楽しくってしょうがない。

ということは実はどうでもよくて、そのスーパーのある麻布、私のおじいちゃんの生まれ育った場所です。正確に言うと東麻布ではなくて、麻布十番なんですが。
生粋の江戸っ子ということばが本当に良く似合ったおじいちゃんで、かつ仕事では職人でした。花職人です。街のお花屋さんとは違って、イベント会場の装飾用の花とか、プロ用(小原流とかその道の)の花の調達とか、そのアレンジ等等をやってました。まだ小学生だった私にはその程度の記憶しかないんですが、もっといろいろやってたんでしょう。ごめん!おじいちゃん。

なくなる直前まで(なんと87才まで!!)満員電車に揺られて、代々木にあるお店に通ってたんですよね。それほど花とそのアレンジと、出来上がる作品が好きだったんでしょう。年老いても、迎えてくれる職場もすごいものだと今更ながら思いますが、その人に詰まった経験とか勘とかセンスというもの、これが職人の持ってるものなんだなと感じました。
それからノウハウやスキルといったものだけではない、仕事をし続けることのこだわりと情熱。もう好きで好きでたまらない、体の奥底から沸いてくるもの。これが合わさって、職人ができあがっているのだと思いました。
さて私の仕事の仕方は、職人にどれだけ近づけるのでしょうか・・・・・。 ・・・てんてんてん。

茶色で統一された皮のジャケットとハンチング帽、それにぞうりといった出で立ちでひょこひょこ歩いて帰ってくる姿は今でも鮮明に覚えています。私が年をとるにつれ、かっこいいなあと思う 職人おじいちゃん のスタイル。


Posted by mica at Sun. September 15, 2002 22:55 | Comments (1)
Comments

私の行きつけのイタリアンのお店の店長は、私と同い年。職人魂もあるし従業員も雇いお店を一生懸命きりもりしてます。同い年ということもあっていろいろな話をするのだけれど、ある日の夜、彼の一言にハッとさせられました。『「たとえば(結婚しても)今の生活レベルは落としたくない」という人がいるけれど、不自由のない生活が出来ているのは親の成功のおかげであって、自分(達)の成功ではない。』
本田宗一郎の「自主自立の精神」を思い出した夜でした。

Posted by: Take-chan on Sun. September 15, 2002 22:55
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