February 06, 2003
Scott Ritter's speech at FCCJ
ちょうど今、スコット・リッター氏が来日しています。 1991から1998まで元国連イラク査察団主任査察官で、その前はアメリカ海兵隊とCIAという人で、無理無理な理由を押し付けて戦争に突き進むブッシュを厳しく批判しています。 今日のランチタイムに、生でスピーチを聞ける機会があったので外国人記者クラブにいってきました。 TVのインタビューやCNNの記事などで見られるような冷静沈着な話し振りとは違い、身振り手振りを交えた熱いスピーチで彼が言っていたことは:

・アメリカ政府は、イラクが世界を脅威にさらすような大量破壊兵器を保持しているという証明ができていない。
・98年までの7年間で査察で兵器製造施設は100%減少したし、保持兵器は80%減少した。現時点で大量兵器があるという確固たる証拠が、何一つ提出されていない。あればとっくにアメリカ政府は出しているはずだ。
・アメリカから提示された証拠、または証拠だといわれている事実は都合のいいようにゆがめて伝えられている。ブッシュはうそつきだ。
・1991年の湾岸戦争時と、今のイラクの状況を混同して考えてはならない。 湾岸戦争時のイメージと結びつけて、戦争肯定に世論を持っていくのは間違っている。
・私は国を守る為に戦うことはいとわないし、恐れない。また国際秩序を守る為にも戦う。しかし今回の戦争は、どちらの意味も持たない。ただアメリカ国内の政治的な理由だけであり、戦争するに意味がないのである。 絶対に戦争をしてはならない。

(※わたしの聞き取りなので、あやしい部分はあるかと思いますです・・・)

私はこの人の主張は最近知ったばかりなのですが、経験に基づいた的確な視点と圧倒的な情報量でブッシュを攻撃していて、ぜひともがんばって欲しいところです。彼が主張していることを、マスコミは公平に、偏りなく、伝えて欲しいと思います。
アメリカ国内で戦争に賛成している世論に、本当はもっと理解して欲しい内容ですけど・・・。 ほんとにバカじゃん? ってならないうちに、ね。
なんだかへんだと消化不良のように気持ち悪く思っていたブッシュの対イラク論のどこがへんなのか、おかしいのか、リッター氏のインタビューをもっと読めばよくわかると思います。
私ももっと理解しよっと。

Scott Ritter: Case against Iraq is speculation -- Bush needs to make the case' (CNN Interview)
Scott Ritter: Facts needed before Iraq attack (CNN Interview)


会場にはたくさんの記者が。


Posted by mica at Thu. February 6, 2003 2:24 | Comments (4) | TrackBack (0)
Comments

みかちゃんがこんなに英語聞き取れるとは知らんかった。・・・と失礼なコメント。

Bay Areaも反戦デモが花盛り。Palo Altoのダウンタウンにある市庁舎前の広場でも先週末だったかな、何百人も集まりました。その前にあったSan Franciscoのものは、大きなMarketという片側3車線の道路が遠くまで埋め尽くされるほど。

9・11以降、イスラエルのパレスチナ弾圧に反対する「ユダヤ人」のデモも盛んに行われているのが興味深いところです。

Posted by: chika on Thu. February 6, 2003 2:24

いやいや、chikaさん。書いたじゃないですか。

>※わたしの聞き取りなので、あやしい部分はあるかと思いますです・・・

「かなり」 を付け忘れたかもしれません。(^^)
chikaさんなきあと、1年半で、私のヒアリング結構鍛えられたのかな。(・・と勝手にいいほうに解釈)
100%理解できなくても、リッター氏の話は理路整然としていてポイントがわかりやすい。

リッター氏の講演内容は、事実を正確に把握しないままアメリカに追従しようとしている日本政府と、十分な情報を知らない日本人に正しく伝えるべきだと思います。

Posted by: mica on Thu. February 6, 2003 2:24

このページに、リッター氏の主張が日本語でまとめられています。多くの人に、読んでもらいたい内容ですね。

(講演要旨)

http://www.ribbon-project.jp/SR-shiryou/shiryou-01.htm

(講演全文)

http://www.ribbon-project.jp/SR-shiryou/shiryou-02.htm

(今回のリッター氏訪日スケジュール)

http://www.ribbon-project.jp/ritter.html

Posted by: minami on Thu. February 6, 2003 2:24

日本政府は事実を認識してないんでしょうか?
認識するつもりはあるのでしょうか?
認識したら何かが変わるのでしょうか?

Ritter氏のの主張は基本的にはアメリカ(やヨーロッパ)のメディアで論点になっているもので目新しいものはありません。(これまで確たる証拠がなかったから、昨日Powellがイラクの悪事の動かぬ証拠を提示した、といって話題になっているわけです。まだ怪しいですけど。)

international intelligence(CIAとか?)の作業の実は相当部分を占めるのは、相手国のテレビ・新聞・雑誌など、当たり前のメディアの情報をしっかり入手して、それを分析すること。「スパイ」というとかっこいいけど、実はこういう図書館の書士さんみたいな仕事をしている人がとても多い。日本にだってそれくらいいるでしょう・・・・とかいって、いなかったりして・・・・・

それとも、わかっていないのは日本のメディアという可能性もあるのかな?

北朝鮮拉致問題で私がとても変だと思ったのが、
「何のために拉致したのか」
「その目的は遂行されたのか」
「その目的が今もあるとしたら、現在は拉致以外のどんな手段で目的が果たされているのか」
といった「なぜ」という視点での日本の報道がなかったこと。とはいっても私が触れる日本のメディアは限られるので、実は国内では話題になってたのかな?もしなっていたのならいいんですが、でなければ「なぜ」を問わないメディアの姿勢も問題なのでは。

Posted by: chika on Thu. February 6, 2003 2:24
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